出会い

光平との出逢い 前編

陽子

 

兵庫県に住むわたしが

青森県に住む光平と出逢ったのは

東京であったレナード・ジェイコブソンのセミナーです

 

2011年から同じ会場にいたみたいだけれど

記憶に残っているのはその翌年のこと  

 

とにかく まっすぐ伸びて動かない背中の

真面目な若い青年という印象でした  

 

まるで修行僧みたいな雰囲気が漂っていました  

 

友達と

「あの男の子 背筋伸ばしたまま まったく動かないんだけど大丈夫かな」

なんて話をしていました  

 

レナードにしている質問も真面目すぎて 

生きづらさを感じていることが伝わってきていたのを覚えています  

 

それが数年後には 「陽子 愛してるよ」と

 

一日何度も囁く 愛の詩人になるとは

その頃は知る由もなかったのでした  

 

 

 

1年ぶりに再会した光平は

エネルギーがとても澄んでいて 

変わったのがわかりました  

 

思わず 「変わったね なんかいいことあったの?」 と

聞いてしまうほど  

 

光平は表情も変えずに 「べつになんもないですよ」と

言っていたけれど

透明な瞳の奥に 何か決心みたいなものを感じたわたしです  

 

光平はわたしのメガネが印象に残っていたらしく

「今日のメガネも素敵ですね」と 話しかけてきました  

 

でも会話はそれほど続かなくて

光平は 静かに一人でいたいという空気を出していました  

 

参加していた3泊4日のリトリートが終わったとき

光平は座ったまま ひとり声もたてず

でも肩を大きく震わせて泣いていたのです  

 

ハグしてあげたい   と思ったけどすぐには出来なくて 

躊躇っていたら 友人男性がかけよってきて

光平を背中からハグ  

わたしも そして他の友達も 

その上からハグ

 

みんなが去って行ったあと

残った光平は まだ涙は止まらず 

がたがた震えながら一人泣いていたのです  

 

わたしは思わず もう一度ハグをしました  

 

彼の震えが止まるまで けっこう長いハグだった気がします

 

 

 

 

遠い昔 知っていた気がする  

 

ハグをしているとき そんな感覚がありました  

 

なんか 懐かしい感じ

どこか 知っているって感じ

 

「どこかで一緒だった気がするね」と

言い合って その時はお別れました  

 

家に戻りネットを通してみる光平の世界に 

ピュアで美しいものを感じました  

 

彼の撮る写真  短く綴る言葉に

きらりと光るものを感じて  

口数は少ない彼だけど

奥に表現されたがっている愛が見えました  

 

「すごくいい感性しているから もっと表現したらいいよ!」 

と光平に勧めました  

 

今思えば・・ わたしはそこにあったものに

惹かていたんだと思います  

 

それが わたしがずっと探していたもの。。  

 

ということを 深いところで感じ取っていたのでしょう    

 

 

  

 

でも時折やりとりする彼とのメールに

彼の愛のエネルギーを感じるたびに わたしは戸惑いました  

 

これはいったいなに?  

わたしに向けたもの?  

それとも 彼そのもの?  

わたしを映し出しているの?!  

 

気持ちを聞くこともできないまま

やりとりがあったり 途絶えたりしながら 数ヶ月が過ぎていきました  

 

当時わたしは 愛を受け取ることが 正直 

まだ怖かったのです  

 

愛を映し合いたいと思いながらも

どこかで人を信じることができなくて  

求めていながらもブレーキを踏んで

男性と距離をとっていたのです      

 

続く・・

 

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