苦悩
そう
思い悩むということ
それはとっても素敵だ
人間性の力
つまり
エゴの力では解決不能な何かに直面したということ
壁に出会ったんだ
その壁を越えたら成長できるのだから
入り口としての苦悩っていうのは
あなたが祝福されている証拠
無意識だとしても
人は壁を探している
あと一歩でも一ミリでも
最後の最後まで成長したい願いが
命の中に宿っているから
最初人は
『私』が悩んでいると思う
苦悩と一体化しているときはそうだ
しかし
本当はそうではない
本当のあなたは悩むことができない
苦悩はエゴのもの
壁にぶちあたって悩んでいるのは
あなたの中のエゴさん
この健全な分離が
苦悩を破壊する王道となる
つまり
苦悩、壁とあなたが一体化しているとき
あなたは終わりのない迷路の中にいる
壁から離れて
それを見つめるあなたが
一ミリでもいいから生まれたら
それが苦悩の終焉
苦悩ではない
エゴではない
誰でもないあなたが
ここに生まれるだけでいいんだ
それは
台風の目のようなあなたが誕生するということ
悲しみが存在するのは
悲しみによって悲しみを破壊するため
苦悩が存在するのは
苦悩によって苦悩を破壊するため
あらゆる感覚体験は
それを越えるためだけに存在する
どんなものがやってきても
あなたはここにいる
これは恐ろしいことだ
あなたは破壊されることがない
台風の目は破壊しようがない
これまでも
これからも
ずっと
君はここにいる
なぜなら
在る が 君 だから
今という空間そのものが君だから
つまり
今この瞬間
君と私は
たったひとつ
それでいて
君と私は別の存在
一体誰がこんなことできるだろう?
ありがたきことだ
苦悩をひとつ
またひとつと破壊するたび
君は今この瞬間にどんどん溶け去る
『私』という言葉の意味が
どんどんどんどん変わっていく
誰が『私』って言っているのか
もはや分からなくなる
分かる必要もなくなる
しかしシンボリックに表現すると
私は命であり光であり愛
命である私と
命であるあなたは
別の存在ではない
だから
これは
愛しいんだ
存在は
とっても愛おしい
しかしそれは
あの壁があってこそ
人間としての苦悩が
存在のありがたさを引き立てる
苦悩を破壊せよ
なぜならそれは幻想だから
見かけ上の問題をぶち破れ
エゴは限界まで悩まずにはおれない
悩んで悩んで悩みまくって
いわゆる大人と称する人が
君それ考えすぎだよ
っていうくらい悩み尽くしてその極点
彼は万事休す
降参する
そのとき
あの風が入ってくる
君の中に
風が入ってくる
誰が風を吹かせているのだろう?
風はあらゆる苦悩を抱きしめる
優しく愛おしく
君を
いつも抱きしめている
私はいつも
君とともに
愛はいつも
君とともに
愛と祝福をこめて
光平