恩寵は
いつも
どんな人にも
降り注いでいる
この人にはやるけど
お前にはやんねーよ!
なんていう
えこひいき?
みたいなことは
神様はしない
恩寵とは何か?
今この瞬間のこと
どんな人にも
今 が
平等に与えられている
君は
この恩寵を味わったことがあるだろうか?
もし
過去の後悔を握りしめているのなら
今 を受け取ることができない
もし
未来のことを心配しているのなら
今 を味わうことができない
もし君が
恩寵を感じないのだとしたらば
それは単純に
君が今この瞬間にいないってことなんだ
今 が与えられている
それは言い換えると
在るということ が
与えられているということ
君は
ここにいていいんだ
何をしようと
何もしなくても
そのままの君で
ここにいていいんだ
でも
そのままの私じゃあ
ここにいられないって思って
人は
今 から去っていく
何か言わなきゃ
何か与えなきゃ
何かフリをしなきゃ
じゃないと
愛してもらえない
認めてもらえない
いたたまれない
そうやって
今 から去っていく
自分じゃないものになっていく
ここが
まさに苦しみの入り口
神は実に
えこひいきしない
神様の側としては
すでに与えるべきものは
十分に与えているんだ
空がこんなに青いじゃないか
空から
風が吹く
君の頬をさあっと撫でる
それは
天なる父の優しさ
大地から
芽が息吹く
いつかそれは実を実らせ
君が口をジュワッと潤す
母なる大地の愛情
恩寵は
雨のごとく
絶え間なく
降り注いでいる
今
この瞬間も
それでも頭は
「もっと!もっと!」と言い出して
簡単に君を
今 から連れ出す
だから
今 を深く味わって
その味をしめるのが大事だ
今
この瞬間
本当に大事なものは
全て
完全に与えられているから
今 という名の恩寵を
味わい尽くす君に
祝福をこめて
光平