エゴは
悔しいもの
破り捨てたいんだ
今までの人生
ここまで描いておいて
積み上げたものを
一気に壊したくなる
それはエゴさんだ
君じゃない
エゴさんだ
悔しくてたまらないんだ
もう一度ゼロからやり直したいだなんて
一体どんなやりきれなさだろう?
こんなはずじゃなかったって
一から新しく描きなおしてみせたい!って
もう一度君を幸せにしたいだなんて
どんな情熱だろう?
エゴは愛すべき存在だ
たとえ無駄な努力だったとしても
ここまで君を幸せにしたいだなんて
エゴは愛しい存在だ
エゴの想いを知ったなら
君は彼を愛さずにはいられない
最終的に
エゴのあらゆる努力が障害だ
それでもエゴは
努力せざるをえない
努力が障害だなんて聞くと
今度は努力しないことを努力しようとする
つまり
エゴ そのものが努力であり
一種の緊張だ
それでも
君のために一生懸命なエゴを
君は笑うだろうか?
けなすだろうか?
「あなたが頑張るから
私がゴールにたどり着けないんじゃない!」って
怒るだろうか?
いや
愛である君は
エゴの想いを受け取って
「ありがとう」
って言うだろう
頑張っちゃうのがエゴの質
だからエゴは頑張らなくてはならない
頑張ることでは越えられないんだって
本当に腑に落ちるまで
彼は頑張らなきゃだ
さあ
ありとあらゆる全てを行うんだ
後悔のないように
君を幸せにするための
ありとあらゆるものをリサーチして
考えに考え尽くすんだ
中途半端な努力じゃなくて
本当にやり尽くすんだ
そして遅かれ早かれやってくる
もうダメだ
万事休す
君が死んで
中から愛が出てくる
朝、ベッドから起き上がるとき
その力はどこからやってきたのだろう?
穏やかに寄せては返す呼吸は
どこからやってくるのだろう?
途切れることのないこの音は
どこからやってくるのだろう?
君がどんなことを言おうと言うまいと
君が何をしようとするまいと
君はここにいる
これは一体何だろう?
愛はいつも
ここにありっぱなしだ
目に見えない愛が
今この瞬間を通して
隙間なく表現されている
今この瞬間が
愛だ
君が愛だ
君が死んだ君が愛だ
愛は死に切り
そして
生ききっている
エゴの破り棄てようとする努力でさえ
愛は
やさしく愛している
エゴを愛して生きる君に
祝福をこめて
光平