人間はかくも愚かなもの
一度何かを得て
そして、失って初めて
得る前からすでにここにあったものに気づく
愛はいつも
ここにある
そして
気づきを得たとしても
人間は簡単に
自分自身を生きることを延期してしまう
今日じゃない
今じゃない
明日になったら
1年後には
10年後には
そうやって
一回の人生が暮れていく
でも
こういう仕事をしていると
ときどき出会う
内側から突き動かされる
理由のない衝動にかられる人たちだ
自分自身を生きたい
命はそんな衝動を忘れはしない
忘れても忘れない
遠い昔からの約束だ
初めてこの地にやってきたときの混乱
何のためにここにやってきたのか
消えない炎が
君を内側から突き動かす
これじゃない
これじゃない
って
そんなことは分かるのに
でも、じゃあ
何が「これだー!」
なのか分からなくて
涙する人よ
君の炎は全く消えていない
くすぶっているその情熱が
必ず君を歩かせる
道なんてない
道なんてないんだ
本当の自分じゃないものを
手放すだけなんだ
愛は消えやしない
本当の君は
いつも
静かにここにいる
底なしの静けさ
それが君だ
君の人生が描かれた真っ白いキャンバス
それが君だ
今この瞬間変化し続ける命
輝きを増す愛
それが君だ
あ~
それでも人は言う
もっと頼りになるものが欲しいって
垣間見た人でさえ
被害者の人生へと帰っていく
支配されたくないと言いつつも
すがるものが欲しいのだ
自分の足で立つ心の決まった人の
なんと少ないことよ
君は世界で
たったひとりなんだぜ
一体誰が
君の寂しさをわかってあげられる?
そこはかとない虚しさ
誰が君の代わりに感じてあげられる?
誰が君の代わりに息を吸ってあげられる?
つまり
たったひとりここにある孤独
そこにごまかさないで直面したとき
はじめて本当の人間関係がひらける
それまでの人間関係は
ただの欲望の駆け引きだ
たとえ味方がひとりもいなくても
私は本当に私を生きる
そこに腹を括ったとき
おかしなことに
本当の味方が現れるんだ
悪魔のささやきに気をつけよ
エゴは
世界一クレバーだ
もちろん
だまされてもいい
でも
本当の自分を見失ってはいけない
まだこのゲームを続けたいのなら話は別だが
卒業しよう
君は人間であると同時に
人間ではない
人間のものではない性質
愛 美 善
そういったものを
この肉体人間を通して表現するのが
君の仕事だ
君は
今ここにいっぱなしなんだ
それが本当にわかったらば
恐れは消える
そして君は
自分という感覚なしに
命を生き出す
自分自身を
今この瞬間に捧げたとき
愛が
君を通して流れ出す
君は愛だ
君が愛だ
永遠の愛の戯れに貢献する君に
祝福をこめて
光平