愛する者を残して逝く悲しみよ

 

愛する者を

 

残して逝くのはつらい

 

本当につらい

 

 

 

もうこれ以上

 

先には進めない

 

 

 

もうこれ以上

 

僕は君と一緒に行けない 

 

 

 

それを受け入れざるを得ないとき

 

人は心の底から叫び出す

 

 

 

もっと生きたい!

 

 

 

もっと君と一緒にいたかった!

 

 

 

まだ死にたくない!

 

 

 

そんな叫びを持つ者を

 

君は果たして笑うだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

命は

 

最後の最後まで

 

死にたくない

 

 

 

あ~、俺は死にたい

 

なんて言うのは

 

君の頭だ

 

 

 

幼い子供を残して

 

一体誰が死にたいと願う?

 

最愛の者を残して

 

誰が死にたいと願う?

 

 

 

頭の恐れに負けてしまったらば

 

幻想に溺れてしまったらば

 

そうなるかもしれない

 

 

 

でも

 

腹の底では

 

クッソーーー!

 

 

 

後悔の渦が

 

とぐろを巻いている

 

 

 

もうこれ以上

 

一緒に行けないなんて・・・

 

 

 

自責の念が

 

積年の想いが

 

君に押し寄せる

 

 

 

もっと

 

君と一緒に生きたかった

 

 

 

でも

 

もう行けないんだ

 

 

 

死を受け入れる側面も持ちつつも

 

人間性の部分では

 

そんなお行儀のいいことにはならない

 

 

 

これ以上

 

君と一緒に生きられなくて

 

申し訳ない

 

 

 

生に執着する

 

 

 

それが

 

人間性

 

 

 

 

 

 

 

 

 

執着は良くない?

 

 

 

道徳的な人

 

宗教的な人は言うだろう

 

 

 

でも

 

執着を否定することでは

 

そこから解放されることは

 

まずない

 

 

 

人間性を否定することによって

 

目覚めが起きる

 

なんていうことは

 

まずない

 

 

 

命は

 

本当に

 

生きたいんだ

 

 

 

最後の一息が

 

途切れる

 

その瞬間まで

 

生きたいんだ

 

 

 

愛する者との別れは

 

やっぱりつらいんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

その辛さの下に

 

愛が流れている

 

 

 

別れを通して

 

実に

 

愛は

 

深くなる

 

 

 

ゆえに

 

神は

 

そんな最愛の者との別れだって買う

 

 

 

そんな神を

 

人は悪魔と呼ぶだろう

 

 

 

それでも神は

 

君に

 

本物を見せたいと願っている

 

 

 

本当の君を

 

見せたいと願っている

 

 

 

人間性を

 

決して溺れることなく

 

生き切ること

 

 

 

最後まで生きたい命を

 

本当に生きること

 

 

 

そこに

 

愛が開ける可能性が

 

満ちている

 

 

 

それを教えてくれるのが

 

君の最愛の者だ

  

 

 

 

 

 

 

 

与えられた命を

 

これでもかと生き尽くす君に

 

愛と祝福をこめて

 

光平

 

  

 

 

 

 

 

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